熱帯地方を中心に深刻な問題となっている住血吸虫感染症の病態の主体をなす肝障害の発症機構を明らかにし、重篤化防御への基礎的知見を得ることを目指した。 その結果、1) 非常に特異なサイトカイン産生能を有するCD4陽性T細胞、すなわち、IFN-γとIL-13、IFN-γとIL-4、あるいはIFN-γ、IL-13、IL-4の3つを同時に産生する細胞が、肝臓特異的に誘導されること、2) その増殖にはIL-18が関与していること、を発見した。 上記のようなT細胞はこれまで報告がなされておらず、新たなT細胞サブセットの発見である可能性がある。これは、免疫学的、T細胞生物学的に重要な意義を有している。
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