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2013 年度 実績報告書

ゲノム比較による細菌病原性の進化の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24790412
研究機関東京大学

研究代表者

古田 芳一  東京大学, 新領域創成科学研究科, 特任助教 (40613667)

キーワードゲノム比較解析 / ピロリ菌 / 次世代シークエンサー / ゲノム再編 / de novo assembly / Mate-pairライブラリ / ゲノム進化
研究概要

本研究は、ピロリ菌東アジア株について、次世代シークエンサーを用いて高精度・高速に完全長のゲノム配列を解読する手法を確立し、ゲノム比較解析を行うことでピロリ菌の東アジア人への適応進化・病原性進化について解析を行うことを目指すものである。全ゲノム情報を用いた比較解析を行うことにより、これまでの高々数個の遺伝子の塩基配列に基づいた解析と比べて、新規に獲得した遺伝子の検出や、より精密な系統解析、逆位等の大規模なゲノム再編の検出など、より精密な解析ができることが期待された。
本年度は、昨年度確立したゲノム解読手法を利用し、実際に患者から単離したピロリ菌株30株について、ゲノム解読を行った。すべての株について、追加のPCR解析無し、もしくは多くとも数カ所のPCR解析によって、予想通り一本のスキャホールドを得ることができた。
得られた30株のゲノムについてゲノム比較解析を行った。遺伝子レパートリーを比較したところ、oipA遺伝子の重複、モリブデン代謝遺伝子の欠失など、我々が先の論文で示した東アジア株の特徴をすべての株が持っていた。また、ゲノム上の逆位についても解析した結果、東アジア株内の逆位は先の解析で既知の5カ所と、新規に見つかった1カ所のあわせて6カ所の逆位の組み合わせで説明がつくことがわかり、その頻度は両端の逆向きの繰り返し配列の長さにより異なることが示唆された。
本研究の結果、ピロリ菌の大規模ゲノム解析の手法が確立でき、そのゲノム比較解析から、東アジア株の特徴とされていたデータを支持する結果が得られた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件)

  • [雑誌論文] Chromosome painting in silico in a bacterial species reveals fine population structure.2013

    • 著者名/発表者名
      Koji Yahara, Yoshikazu Furuta, Kenshiro Oshima, Masaru Yoshida, Takeshi Azuma, Masahira Hattori, Ikuo Uchiyama, Ichizo Kobayashi
    • 雑誌名

      Mol. Biol. Evol.

      巻: 30(6) ページ: 1454-1464

    • DOI

      10.1093/molbev/mst055

    • 査読あり
  • [学会発表] Chromosome painting in silico in a bacterial species reveals fine population structure2014

    • 著者名/発表者名
      Koji Yahara, Yoshikazu Furuta, Masahira Hattori, Ichizo Kobayashi
    • 学会等名
      第87回日本細菌学会総会
    • 発表場所
      タワーホール船堀、東京都
    • 年月日
      2014-03-26
  • [学会発表] Chromosome painting in silico in a bacterial species reveals fine population structure2014

    • 著者名/発表者名
      Koji Yahara, Yoshikazu Furuta, Kenshiro Oshima, Masaru Yoshida, Takeshi Azuma, Masahira Hattori, Ikuo Uchiyama, Ichizo Kobayashi
    • 学会等名
      第8回日本ゲノム微生物学会年会
    • 発表場所
      東京農業大学、東京都
    • 年月日
      2014-03-07
  • [学会発表] 種内集団構造のインシリコ染色体ペインティングによる解明2013

    • 著者名/発表者名
      矢原耕史、古田芳一、大島健志朗、吉田優、東健、服部正平、内山郁夫、小林一三
    • 学会等名
      日本遺伝学会第85回大会
    • 発表場所
      慶応義塾大学、神奈川県
    • 年月日
      20130921-20130921
  • [学会発表] 種内集団構造のインシリコ染色体ペインティングによる解明2013

    • 著者名/発表者名
      矢原耕史、古田芳一、大島健志朗、吉田優、東健、服部正平、内山郁夫、小林一三
    • 学会等名
      日本進化学会第15回大会
    • 発表場所
      筑波大学、茨城県
    • 年月日
      20130829-20130829

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公開日: 2015-05-28  

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