• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

腸炎ビブリオの3型分泌装置1による細胞死誘導機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 24790416
研究機関大阪大学

研究代表者

松田 重輝  大阪大学, 微生物病研究所, 特任助教 (30506499)

キーワード細菌 / 腸炎ビブリオ / 3型分泌装置 / 細胞死
研究概要

食中毒原因菌である腸炎ビブリオは、3型分泌装置1依存的に培養細胞に対して強い細胞毒性を示すが、その作用機序は不明な点が多い。本研究課題ではT3SS1から分泌されるエフェクターであるVepA、VopSについての解析、およびその標的分子の探索を行った。昨年度までにVepAについて単独で細胞毒性エフェクターとして機能することを明らかとした。また、酵母を用いたゲノムワイドスクリーニングによりVepAの毒性に関与する宿主側因子としてV-ATPaseのcサブユニットを同定している。また、VopSについては新規の標的候補分子を同定した。
本年度は昨年度に同定したVopSの標的候補分子について、VopSに対する相互作用を検討し、VopSのAMP化活性部位に依存的に相互作用することを見出した。一方で、培養細胞においてこの標的候補分子の発現をノックダウンし、腸炎ビブリオ感染によりVopSの毒性に対する寄与を評価すると、VopSによる細胞形態変化に影響が認められなかったことから、この標的候補分子はVopSの細胞形態変化を誘導する活性には関与しないと考えられた。また、これらVopSに関する解析の過程において、VopSが細胞内で形質膜に局在している可能性を見出した。VopSはRhoファミリー Gタンパク質をAMP化する活性を有することから、VopSの膜局在化が標的となる活性型Rhoファミリー Gタンパク質へのアクセスに有利に働く可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] The Vibrio parahaemolyticus effector VopC mediates Cdc42-dependent invasion of cultured cells but is not required for pathogenicity in an animal model of infection2014

    • 著者名/発表者名
      Okada R, Zhou X, Hiyoshi H, Matsuda S, Chen X, Akeda Y, Kashimoto T, Davis BM, Iida T, Waldor MK, Kodama T
    • 雑誌名

      Cell Microbiol

      巻: 16 ページ: 938-947

    • DOI

      10.1111/cmi.12252

    • 査読あり
  • [学会発表] 腸炎ビブリオT3SSエフェクターVopCの機能解析2014

    • 著者名/発表者名
      岡田龍、日吉大貴、松田重輝、明田幸宏、柏本孝茂、児玉年央、 飯田哲也
    • 学会等名
      第87回日本細菌学会総会
    • 発表場所
      タワーホール船堀(東京都)
    • 年月日
      20140326-20140328
  • [学会発表] A cytotoxic type III secretion effector of Vibrio parahaemolyticus targets vacuolar H+-ATPase subunit c and ruptures host cell lysosomes2013

    • 著者名/発表者名
      Shigeaki Matsuda
    • 学会等名
      第8回研究所ネットワーク国際シンポジウム
    • 発表場所
      京都大学芝蘭会館稲盛ホール(京都府)
    • 年月日
      20130627-20130628
  • [学会発表] 腸炎ビブリオ3型分泌装置1による細胞毒性発現機構の解析

    • 著者名/発表者名
      松田重輝
    • 学会等名
      第2回感染症国際研究センターシンポジウム
    • 発表場所
      東京大学医科学研究所(東京都)
    • 招待講演
  • [図書] 腸炎ビブリオ第IV集2013

    • 著者名/発表者名
      本田武司/監修、松田重輝/分担
    • 総ページ数
      362(7)
    • 出版者
      近代出版

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi