ウイルスヌクレオソーム標識実験法によるウイルス発現調節メカニズムの解析

2013 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 24790438
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: ウイルス学
• 研究機関: 京都大学
• 研究代表者: 蝦名 博貴 京都大学, ウイルス研究所, 助教 (60541951)
• 研究期間 (年度): 2012-04-01 – 2014-03-31
• キーワード: HIV / 潜伏感染 / クロマチン / ゲノム編集

研究概要

本研究の目的は、細胞ゲノムに組込まれたウイルスクロマチンをLacO/LacIシステムにて標識し、ウイルス発現制御メカニズムを明らかにすることである。その第一段階として、ゲノム編集CRISPR/Cas9法を用いたHIVプロウイルス改変技術を確立した。CRISPR/Cas9法を用いることでT細胞の潜伏HIVプロウイルスの改変が可能であることを明らかにした。HIV LTRを標的とすることでウイルスプロモーターの不活性化、ならびに、プロウイルスの抜き取りが可能であることを明らかにした。また、相同組替え修復経路を利用したCRISPR/Cas9法によりHIVプロウイルス相同組替えにも成功した。

研究成果

• [雑誌論文] Harnessing the CRISPR/Cas9 system to disrupt latent HIV-1 provirus (2013)
  • 著者名/発表者名: Ebina H, Misawa N, Kanemura Y, Koyanagi Y
  • 雑誌名: Scientific Reports 巻: 3 ページ: 2510
  • 査読あり
• [雑誌論文] Integrase-independent HIV-1 infection is augmented under conditions of DNA damage and produces a viral reservoir (2012)
  • 著者名/発表者名: Ebina H, Kanemura Y, Suzuki Y, Urata K, Misawa N, Koyanagi Y
  • 雑誌名: Virology 巻: 427(1) ページ: 44-50
  • 査読あり
• [雑誌論文] The hematopoietic cell-specific Rho GTPase inhibitor ARHGDIB/D4GDI limits HIV-1 replication (2012)
  • 著者名/発表者名: Watanabe T, Urano E, Miyauchi K, Ichikawa R, Hamatake M, Misawa N, Sato K, Ebina H, Koyanagi Y, Komano J
  • 雑誌名: AIDS Res Hum Retroviruses 巻: 28(8) ページ: 913-22
  • 査読あり
• [学会発表] Development of the CRISPR/Cas9 system editing for latent HIV-1 provirus (2013)
  • 著者名/発表者名: 蝦名博貴、三沢尚子、金村優香、小柳義夫
  • 学会等名: 第36回日本分子生物学会年会
  • 年月日: 20130000
• [学会発表] ゲノム編集技術による潜伏HIVプロウイルスの制御と除去 (2013)
  • 著者名/発表者名: 蝦名博貴、三沢尚子、金村優香、小柳義夫
  • 学会等名: 第27回日本エイズ学会学術集会
  • 年月日: 20130000
• [学会発表] ゲノム編集技術による潜伏HIVプロウイルスの制御と除去 (2013)
  • 著者名/発表者名: 蝦名博貴
  • 学会等名: 第3回ゲノム編集研究会
  • 年月日: 20130000
• [学会発表] I型IFN発現制御におけるSAMHD1の新規機能の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 金村優香、蝦名博貴、小柳義夫
  • 学会等名: 第36回日本分子生物学会年会
  • 年月日: 20130000
• [学会発表] ウイルス感染により誘導されるIFNの発現制御とウイルス複製におけるSAMHD1の役割 (2012)
  • 著者名/発表者名: 金村優香, Peter Gee,蝦名博貴,小柳義夫
  • 学会等名: 第35回日本分子生物学年会
  • 発表場所: 福岡、4P-0447
  • 年月日: 20121200
• [学会発表] DNA damage induces illegitimate integration of HIV-1 in the presence of integrase inhibitor, leading to produce a viral reservoir (2012)
  • 著者名/発表者名: Ebina H, Kanemura Y, Suzuki Y, Urata K, Misawa N, Koyanagi Y
  • 学会等名: 37^<th> Retroviruses Meeting Cold Spring Harbor
  • 年月日: 20120000
• [学会発表] インテグラーゼ非依存的なHIV cDNAの組込み機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 蝦名博貴
  • 学会等名: 第14回白馬シンポジウム
  • 年月日: 20120000
• [学会発表] 生細胞におけるHIV cDNAの可視化とイメージング (2012)
  • 著者名/発表者名: 蝦名博貴、金村優香、小柳義夫
  • 学会等名: 第35回日本分子生物学会年会
  • 年月日: 20120000
• [学会発表] HIV cDNAの可視化とライブイメージングの確立 (2012)
  • 著者名/発表者名: 蝦名博貴、金村優香、小柳義夫
  • 学会等名: 第60回日本ウイルス学会学術集会
  • 年月日: 20120000
• [備考]
  • URL: http://www.virus.kyoto-u.ac.jp/virus/kansenbyoutai.html
• [備考]
  • URL: http://www.virus.kyoto-u.ac.jp/Lab/KoyanagiHP/saito/TOP.html