研究課題/領域番号 |
24790496
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
高橋 平徳 札幌医科大学, 医療人育成センター, 特任助教 (90612200)
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キーワード | 専門職連携教育 / IPE / 専門職連携実践 / IPW / 組織学習 / 職場学習 |
研究概要 |
本研究は、医療保健福祉現場での専門職連携実践能力開発に向けた環境形成、研修内容・評価、専門職連携教育の改善に資する知見を獲得することを目的としている。平成25年度は、さらに学習理論や教育理論についての文献を検討し、意識化された能力開発である医療保健福祉現場内での研修と、能力開発の重大な契機でありながら無意識的で埋没しがちな日常業務とそこでのかかわりの両面においての学びや専門職連携実践能力の開発について理論的意味づけの整理を継続した。そしてその成果を、所属校での教育プログラムとも関連付け、Learning Methods and Theory of the Inohana IPE at Chiba Universityとして、Association for Medical Education for Europe;AMEE(欧州医学教育学会)にて報告を行った。また、医療保健福祉現場内での研修の具体的調査については、救急救命士の研修の調査や、研修に合わせた救急救命士の経験学習プロセス研究に着手している。救急救命士がどのような経験を通して、いかなる能力を獲得しているかを明らかにするため、質問紙調査を予定しているが、その予備調査として自由記述式質問紙調査を実施し、質問票を完成させた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
フィールド観察調査、関係者に対するインタビュー調査等は、倫理審査の申請等調査の準備を進めてはいたものの、研究者の所属機関変更もあり、計画していた通りに研究を完遂することができなかった。しかし、所属機関の変更のおかげで、更なる調査対象の拡大も可能となった(救急救命士研究)。今年度の達成度に関しては「やや遅れている」と評価せざるを得ないが、理論的研究での蓄積もあるため、今後この少しの遅れは取り戻すことができると考える。
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今後の研究の推進方策 |
医療保健福祉現場での具体的調査を継続する(研修プログラムへの参加観察、企画者と受講者に対するインタビュー、専門職連携実践能力が高いと思われる専門職者に対する行動結果インタビュー、協力者への非参与フィールド観察(シャドーイング)等)。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、研究成果の海外学会報告に関わる経費で研究費を使用したが、具体的調査とその分析に関わる経費(複数の調査対象機関での観察・インタビューなどでの交通費、インタビュー協力への謝品購入費、収集したインタビューを文字化するための人件費等)へ大きく研究費を使用しなかったため、次年度使用額が発生した。 平成26年度は、研究の完成に向けて、主に具体的調査とその分析や、論文化や学会報告に対して研究費を使用する予定である。
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