研究実績の概要 |
我々は,iPad (Apple Inc, Cupertino, CA, USA)アプリケーションである作業選択意思決定支援ソフトAid for Decision-making in Occupation Choice (以下,ADOC)を開発した.ADOCでは,システマティックに作業に焦点を当てた目標設定を共有することができる.我々は,介護老人保健施設入所者に対して,このADOCを用いた作業に焦点を当てた作業療法が通常の作業療法と比較して効果と費用効果があるのかどうかについて検討した. 平成25年度は,24年度に行ったシングルケースから得られたデータをもとに多施設での無作為化比較試験を行った.また,多施設での研究に先立ち,作業療法の費用効果の研究のシステマティックレビューを行った.この成果については,国際紙に投稿中である. 本研究のデザインは,シングルブランドのクラスター型無作為化比較試験(施設を無作為割付けする)とした.平成25年11月~2月の4か月間を介入期間とし,介入前と介入後でブランド化した評価者によって評価を行い,その効果について検証した.平成25年9月と平成26年2月に多施設の研究協力者に対しての研究研修を行い,研究内容についての共有を行った. 平成26年度は,主に25年度で行った無作為化比較試験の結果についての統計処理及び論文執筆を中心に行った.この成果については,国内外の学会および査読付き国際紙に投稿中である.
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