研究課題/領域番号 |
24790519
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
奥津 康祐 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (50596327)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 地域医療 / eラーニング / 医療安全 / 新人看護師教育 / マンガイラスト / Facebook |
研究実績の概要 |
【1】コンテンツの配付および整備i)安全知財バンクおよびそれを利用した医療従事者教育システムに関し、昨年度、山梨医療安全研究会を通じて参加施設に対しCD-Rにて配布を行い、その対象施設の新人看護師および他職員の実施したコンテンツ合計43について、改めて内容を見直し、適宜修正を加えた。さらに、医療安全に関わる倫理的・法的問題に関する教材「ANZENむじ子めぢ子-看護の倫理と法を学ぶ-」(全20話)をライトノベル形式で作成した。ii)以上をCD-Rに収め、上記施設および新規参加施設に配布した。iii)参加施設から新たにコンテンツの材料(主にPower Pointファイルおよび院内マニュアル)を募集し、それをもとに11のコンテンツを制作した。iv)それを2回に分け、CD-Rに収め、上記施設に配布した。 【2】教材を利用しての医療安全教育を促進するべく「組織としての効率的な医療安全教育の構築」と題した研修会を行った。 【3】コンテンツ制作協力者に謝金を支出した。 【4】教育方法の改良についての検討:山梨医療安全研究会や、上記参加施設教育担当者や弁護士等と打ち合わせの上、行った。新人看護師が効率的に学習できるよう、施設の担当者やプリセプターが果たす役割、知識確認のための試験方法、効率的な配布方法や施設内教育プログラムへの導入方法等について検討した。 【5】その他:上記のコンテンツすべてを修了した新人看護師・その他の職員に対し、修了証を配布するよう各施設に依頼した。本取り組みに関して、平成27年11月22~23日に千葉県千葉市で開催された第10回医療の質・安全学会学術集会にて、「新人看護師教育のための医療安全eラーニング教材開発プロジェクト・OQT(4年目)」という演題名で講演発表をした。プロジェクトの情報発信ツールとして「山梨OQT医療安全eラーニング」Facebookページを開設した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
新人看護師向けの医療安全教育のeラーニングコンテンツが50以上作成され、かつ倫理と法に関わる内容の教材も20作成され、医療安全知財バンクおよびそれを利用した医療従事者教育システムの参加施設で前年度より広く利用されている。当初予定していなかった内容の教材作成も可能となり、新人看護師以外の多くの対象者に活用されている。医療安全に関わる倫理的・法的問題に関する教材については一層充実した内容を、新人看護師に限らないテキスト形式で作成している。当初計画のみで見積もる本研究の達成度は90%を超えている。アンケート調査やeラーニングコンテストへの応募は平成28年度中に行う。
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今後の研究の推進方策 |
【1】コンテンツの整備の継続:引き続きコンテンツを製作するべく、コンテンツ材料を募集し、コンテンツを製作していく。また、これまでのコンテンツの見直しも必要に応じ行う。医療安全に関わる倫理的・法的問題に関する教材を、テキスト形式として完成したものとする。 【2】社会への情報発信:Facebookを活用し、また学会発表等を通し、本プロジェクトの意義を社会へ広く周知する。医療安全ヴィジュアル教材「明るくポジティブ医療安全 メヂカルめぢ子 医療安全奥義集」をより普及させる。 【3】教育内容を深めるための教育活動:研修会を開催し、利用者がより医療安全を実践できるようサポートする。 【4】アンケート調査:本プロジェクトを今後につなげていくため実施する。 【5】本研究の総括等:アンケート調査等を踏まえ、総括を行う。今後のプロジェクトのあり方について検討を加える。eラーニングコンテストへの応募を通じ、社会的評価を受ける。研究成果は、11月19~20日に千葉県千葉市で開催予定の医療の質・安全学会第11回学術集会、平成29年3月に山梨県甲府市で開催予定の山梨医療安全研究会第12回大会で発表する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
計画が順調に進行するとともに、当初以上の計画が実施可能となったため、研究期間を1年間延長したことによる。
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次年度使用額の使用計画 |
物品費:100000円(教材作成等に係る物品当)、旅費:5000円、人件費・謝金:325000円、その他:245878円(成果物の印刷費等)
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