臨床的に重要な薬剤耐性微生物を迅速に検出する方法の構築を目指し、ターゲットとした耐性因子は、1)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌およびメチシリン耐性コアグラーゼ陰性ブドウ球菌の耐性因子PBP2a、2)カルバペネム耐性細菌の産生するベータラクタマーゼIMP-1、3)タミフルおよびペラミビル耐性インフルエンザウイルスの変異ノイラミニダーゼ(H275Y)である。これらを認識する抗体を取得し、臨床分離微生物を用いて抗体が耐性型微生物に特異的に反応することを確認した。PBP2aに関してはイムノクロマトグラフィーを構築し、模擬検体を用いて検討したところ3時間以内に耐性菌を検出でき、臨床への応用が期待された。
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