猫ひっかき病(CSD)原因菌Bartonella henselaeの病原因子VirB5とBepAの各サブタイプに対するCSD患者ならび健常人の血清反応性を明らかにした。この結果を受けて、VirB5を用いた抗体価測定用ELISA法と血清型別法を確立した。間接蛍光抗体(IFA)法を基準としたVirB5 ELISA法の感度は72.6%、特異度は99.0%であった。VirB5抗体陽性例では、血清型別法により患者感染菌株のVirB5型の同定が可能となった。VirB5を用いた血清診断・型別法はB. henselae感染症の分子疫学研究に有用なツールになるものと期待される。
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