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2013 年度 実績報告書

自己免疫性膵炎・胃炎における新しい疾患マーカー自己抗体の探索同定と検査法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24790555
研究機関九州大学

研究代表者

栗崎 宏憲  九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70403962)

キーワード自己免疫性膵炎 / Aire
研究概要

ヒト自己免疫性膵炎は、自己抗体の存在は確認されるものの、標的細胞や標的抗原が未だ明らかになっていない。一方、Aire KOマウスにおいてこれまで報告のなかった自己免疫性膵炎と胃炎を新たに観察し、その標的抗原としてPdia2 (protein disulfide isomerase A2)の存在を確認し、報告した。このことよりAire KOマウスは自己免疫性膵炎および胃炎のモデルとなる可能性が高いと考えられた。マウス実験結果をもとに、Pdia2抗原に対する自己抗体はヒト自己免疫性膵炎・胃炎における新しい疾患マーカー自己抗体となりうる可能性が高く、新しい検査・診断法を確立して患者血清を用いてのスクリーニングを行い、自己抗体の疾患マーカーとしての意義、さらに発症メカニズムの解明を行うことを目的とし研究を実施した。
まずマウスにおいて、Aire KOマウスの胸腺におけるPdia2のmRNA発現量の変化を検討した。Mark S. Andersonらによる報告を基に、胸腺における末梢組織特異的遺伝子群の異所性発現リストからいくつかの遺伝子を選定し測定を行ったが、Pdia2を検出するのは困難であった。そのためPdia2に関しては、胸腺における中枢性トレランスより、末梢性の自己免疫調節機構が重要な役割を果たしていると推測された。また、その他の標的抗原の探索については、複数の臓器に自己抗体のバンドをスクリーニングで確認した。このバンドについて、Pdia2と同様の解析を実施し、候補となる標的抗原が検出された。
ヒトにおいては、抗PDIA2自己抗体を検出する系を確立するため、まずヒトPDIA2タンパク発現ベクターを作成した。数種類のベクター、コンピテントセルで実施した後、目的とするタンパク発現ベクターを得ることができた。しかしながらタンパクの大量精製の効率化に問題が残り、今後の検討課題となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Autoimmune Gastro-Pancreatitis with Anti-Protein Disulfide Isomerase-Associated 2 Autoantibody in Aire-Deficient BALB/cAnN Mice2013

    • 著者名/発表者名
      Hironori Kurisaki, Yukihiro Nagao, Seiho Nagafuchi, Masao Mitsuyama
    • 雑誌名

      PLoS ONE

      巻: 8(8)

    • DOI

      10.1371

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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