研究課題
若手研究(B)
近年,椎間板性腰痛の分子機構が明らかになりつつあり,椎間板変性に伴い近傍の神経線維が侵入すると考えられている.椎間板変性には細胞外基質分解酵素(MMPs)が,また神経線維侵入には神経成長因子(NGF)が重要な役割を担うが,これらの発現調節機構は明らかでない.本研究は,腰痛治療に汎用されている選択的COX-2阻害剤の効果を,ヒト椎間板細胞を用いて分子生物学的に解析した.炎症刺激で誘導されるNGFおよびMMPsは,選択的COX-2阻害剤によりむしろ増強され,椎間板変性および神経進入を増悪させる可能性が示された.本研究成果は,現在の選択的COX-2阻害剤による腰痛治療を再考させるものである.
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Spine
巻: volume 38, number 17 ページ: 1466-1472
10.1097/BRS.0b013e318294edb1