C57BL/6JではなくBALB/c系マウスを用いたストレス負荷では、再現性の良い下痢発症が観察された。そこで、ストレス負荷BALB/cマウスの結腸組織における各種サイトカインの遺伝子発現変化を検討した。ストレス負荷時には結腸組織において、種々のサイトカインの遺伝子発現が著しく抑制されているにも関わらず、ストレス負荷初期にはIL-4ならびにIL-17aを介する反応が亢進されている可能性が示唆された。これらのサイトカイン遺伝子発現変化と下痢発症との相関関係は得られなかったため、ストレス負荷時に発症する下痢発症は複雑であり系統差ならびに今回の研究で調べたもの以外の因子の関与が示唆された。
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