研究課題
東日本大震災が心血管疾患の予後にどのような影響をもたらすかを東北地方24病院において現在継続中の心血管疾患コホート:第二次東北慢性心不全登録観察研究を用いて検討した。2011年12月に震災に関するアンケートに返答のあった3620例の心血管疾患を追跡調査し、2014年に震災後3年目の予後追跡及び解析を終了した。PTSD(外傷後心的ストレス障害)の合併に性差が存在し、女性心血管疾患症例が有意にPTSD合併を認めた。また、多変量ロジステック解析の結果からPTSD合併は津波の被害、震災以前からの睡眠薬内服、震災後の経済的困窮と有意に関連していた。PTSDを合併した心血管疾患の予後は不良であった。中央値2年の追跡期間において死亡、心筋梗塞、脳梗塞、心不全入院の複合エンドポイントがPTSD合併例で18.5%、非合併例で15%であった。以上の解析結果を2015年にCirculation Journal 2015:79:664-667で発表した。
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Circulation journal
巻: 79 ページ: 664-667
10.1253/circj.CJ-14-1403.
http://www.cardio.med.tohoku.ac.jp/class/heart/pdf/heart40.pdf