研究課題/領域番号 |
24790609
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
南園 佐知子 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60567840)
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キーワード | 脳卒中 / 地域医療連携 / 医療政策 / 病床数 / 医師数 / 医療ニーズ |
研究概要 |
本研究は、医師不足地域における医師配置・病床数などの脳卒中医療ニーズの適切な評価を行うため、アセスメントモデル構築を目的としている。本研究により構築されたアセスメントモデルは、今後進められる入院医療の機能分化・強化と連携のための医療機能再編の一モデル資料として役立つ可能性があると考えられる。 脳卒中の医療ニーズを秋田県脳血管研究センターより報告されている脳卒中発症率より推定した脳卒中発症者数を脳卒中の急性期医療ニーズとした。昨年度に引き続き、脳卒中発症者推定値を中心に、脳卒中に関わる項目を取り入れデーターベースの構築・整理を行った。急性期においては、主にデーターベースを用いてモデルの検討を実施している。 回復期においては、報告書・文献レビューより回復期病床・リハビリ専門医師数の推計を行った。 また、脳卒中医療に対しての住民のニーズ・意向を明らかにするため、脳卒中地域医療連携を実施しているモデル地区を選び、無作為抽出による無記名質問紙調査を郵送法にて実施した。集計結果より、地域医療連携に関しては賛成の意見が多かった(75.8%)。また、脳卒中のように急性期治療後も体に障害の残る病気のリハビリ入院治療についての質問では、リハビリ専門病院で受けたい(13.6%)、急性期と同じ病院でリハビリを受けたい(64.2%)と、ケアミックスに近い病院でのリハビリ治療の希望の方がリハビリ専門病院の希望よりも多い結果であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
住民調査・ヒアリングの結果から、医療機関調査に対する検討項目が見つかったため、医療機関調査が遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、初年度から行っている脳卒中データの分析結果をもとに、医療機関調査・住民調査の結果を検証し、医療過疎地域の脳卒中連携アセスメントモデルの最適化を図る予定である。また、作成したモデルから現状との比較・将来予測も含め検討を実施する予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度の執行予定額が、次年度に繰越した理由としては、医療機関調査が実施できなかったことが主な理由である。 今後は、次年度に医療機関調査実施の予定である。また、研究最終年度として学会発表など旅費や、書籍・文具・印刷費・通信費等に利用する予定である。
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