福岡市で出産した母子834組の毛髪中のミネラル32種類をproton-induced x-ray emission(PIXE)法により測定し、産後および生後1か月の母子の毛髪から、生後10か月時点でのアトピー性皮膚炎発症を予測するモデルを構築した。本研究は6年後の追跡調査であるが、6歳児の毛髪は1人につき2回測定したところ、個人内分散(測定誤差)による推定値の減衰が確認された。本研究の成果は、測定誤差を考慮した毛髪PIXEの統計解析法を提案できたことである。提案法を用いた統計解析を実施するためには、1人につき2回の測定値を得る必要があるため、現在、産後および生後1か月の残余毛髪を測定している。
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