本研究は、児童虐待の被害を測定するための調査票の日本語版を作成し、その信頼性と妥当性を検討することを目的とした。 調査票の日本語版は、一次翻訳、逆翻訳、逆翻訳を基にしたACE study 担当者との協議、という過程を経て作成された。調査票の信頼性の検討には再テスト法を用いた。精神的な健康の総合指標として一般健康調査票を用い、スコアが3点以上の者を精神的な不調がある者と定義した。再テストは4ヶ月後に実施した。ACEスコアによる精神的な不調を持つ者の割合の変化を観察し、本調査票の妥当性を検討した。 本研究によって、ACEを測定する日本語版の調査票が作成され、その信頼性と妥当性が示された。
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