LPS投与による敗血症モデルラットの肝臓では、ミトコンドリア障害が起こりオートファジーで処理される事が確認された。一酸化炭素誘導によりLPSラットの肝機能低下や逸脱酵素上昇は改善傾向にあったが、オートファジー阻害剤の前投与はこの効果をキャンセルした。また、肝ミトコンドリアに局在するカルバモイルリン酸シンターゼ1がLPS投与後早期から上昇する事が示された。以上より、敗血症肝ではミトコンドリア障害に引き続いてオートファジーとリソソームバイオジェネシスが起こり、正常な細胞に復帰しようとしていると考えられた。上記経路で一酸化炭素を誘導すると酸化ストレスが軽減され敗血症を緩和する可能性が示された。
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