現在、DNAを用いた性別判定において、女性の判別はY染色体が検出されないことによる間接的なものであるため、女性由来を積極的に判別できる手法が必要である。そこで、Copy Number Variation(CNV:遺伝子のコピー数の変異)を検出する手法を応用し、X染色体のコピー数解析による性別判定法の検討を行った。その結果、男女各20名から抽出したDNAの約1ngを鋳型量として検査したところ、すべて正確に判定できた。また、鋳型DNA量が0.2ngまで正確に判定可能であった。従って、CNV検査法を用いてX染色体数を検査することにより、女性を積極的に証明できる性別検査が可能であることが示唆された。
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