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2013 年度 実績報告書

骨髄中成熟脂肪細胞を利用した骨粗鬆症・再生不良性貧血に対する細胞治療

研究課題

研究課題/領域番号 24790664
研究機関日本大学

研究代表者

風間 智彦  日本大学, 医学部, 助手 (80525668)

キーワードDFAT / 脱分化 / 骨髄中間葉系幹細胞 / 骨粗鬆症 / 再生不良性貧血
研究概要

本研究では、骨粗鬆症や再生不良性貧血患者から調製したBM-DFATにおける骨芽細胞や造血ニッチ細胞としての機能を解析する。骨粗鬆症に伴う大腿骨頚部骨折に対する人工関節置換術を行なう患者の骨髄液の一部よりBM-DFATとBM-MSCを調製した。骨分化誘導培地で3週間培養し、骨関連遺伝子のmRNA発現を定量化した結果、BM-MSCとBM-DFATにおいて骨関連遺伝子が同程度発現しており、骨分化誘導とともに発現量が増加した。骨細胞分化の指標であるALP活性は、BM-MSCとBM-DFATでは骨分化誘導前から高く、骨分化誘導とともに活性が高まり、誘導2週間後においてアリザリンレッドS染色陽性のカルシウム沈着を認めた。マウス骨折モデルにBM-DFATならびにBM-MSCをペプチドハイドロゲルと混合し骨折部に移植し、MicroCTによる骨構造解析を行った結果、ペプチドハイドロゲルのみを移植したcontrol群の骨密度と比較して、BM-DFAT群ならびにBM-MSC群で有意に高い値を示した。
再生不良性貧血患者の骨髄検査時に採取される骨髄液の一部よりBM-DFATとBM-MSCを調製した。造血幹細胞維持因子やホーミング関連因子のmRNA量ならびに培養上清中のSDF-1蛋白濃度を定量化した結果、BM-MSCと比較してBM-DFATにおいてSDF-1のmRNA量ならびに蛋白濃度が有意に高かった。ヒト臍帯血生着不全モデルマウスにBM-DFATとヒト臍帯血CD34+細胞を同時移植し、移植後の末梢血中のヒト血液細胞(hCD45+)ならびに骨髄細胞中のヒト血液細胞の各分画をFACSにて解析した結果、移植12週後の末梢血ならびに骨髄において、ヒトCD45+細胞を検出するとともに、骨髄中に造血幹細胞分画を含むヒト血液細胞分画を検出し、ヒト臍帯血とDFATの同時移植によるヒト臍帯血の生着作用を明らかにした。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Phenotypic and functional properties of feline dedifferentiated fat cells and adipose-derived stem cells.2014

    • 著者名/発表者名
      Kono S, Kazama T, Kano K, Harada K, Uechi M, Matsumoto T
    • 雑誌名

      The Veterinary Journal

      巻: 199(1) ページ: 88-96

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Osteogenic effects of dedifferentiated fat (DFAT) cell transplantation in rabbit models of bone defect and ovariectomy (OVX)-induced osteoporosis.2013

    • 著者名/発表者名
      Kikuta S, Tanaka N, Kazama T, Kazama M, Kano K, Ryu J, Tokuhashi Y, Matsumoto T
    • 雑誌名

      Tissue Engineering

      巻: 19(15-16) ページ: 1792-1802

    • 査読あり
  • [学会発表] 骨欠損および骨粗鬆症に対する脱分化脂肪細胞(DFAT)自家移植の効果2014

    • 著者名/発表者名
      風間智彦、菊田晋祐、田中伸明、風間美奈子、徳橋泰明、加野浩一郎、松本太郎
    • 学会等名
      第13回 日本再生医療学会総会
    • 発表場所
      国立京都国際会館(京都)
    • 年月日
      20140304-20140306

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公開日: 2015-05-28  

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