研究概要 |
前年度の検討で,膵炎モデルの条件を設定し,dibutylin dichloride (DBTC)の静注後2週間で線維化をきたすモデルが確立した.このモデルに対して,day1, day8にヒト卵膜由来間葉系幹細胞を腹腔内投与し,day15にサクリファイスにして病理学的に検討したが,膵炎の改善は認めなかった. 一方,in vitroの解析で,膵腺房細胞株AR42Jに対し,セルレイン刺激を加えることで,細胞からのアミラーゼ産生が上昇したが,卵膜由来間葉系幹細胞のconditioned mediumによって培養することで,アミラーゼの産生が抑制された.また,膵星細胞に対して,TNFaやTGFb, LPS, angiotensin II, ethanolによる刺激を加えることでTGFbの発現が上昇したが,MSCのcoditioned mediumによって培養することで,TGFbの発現上昇が抑制された.
|