研究課題/領域番号 |
24790709
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
赤澤 祐子 長崎大学, 大学病院, 助教 (80582113)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | NAFLD / NASH / アポトーシス / 小胞体ストレス / exendin 4 / cIAP-1 |
研究概要 |
Non-alcoholic fatty liver disease (NAFLD)の病態はメタボリック症候群の象徴である肥満とインスリン抵抗性と深く関わっている。本邦でも生活習慣の西洋化に伴い、NAFLDは増加傾向である。(NAFLD)の病態には遊離脂肪酸による肝細胞アポトーシスと肝細胞の脂肪沈着が大きく寄与している。筆者は脂肪酸によるアポトーシスを抑制する因子とその機序を研究してきた。一方、2型糖尿病の治療ターゲットとして注目されているglucagon-like peptide-1 receptor(GLP-1)は、膵β細胞でERストレスおよびアポトーシスを抑制することとが報告されている。GLP-1レセプターは肝細胞にも発現し、そのアゴスト(Exendin 4)は、肝細胞の沈着を抑制することが報告された。しかし、GLP-1の肝細胞保護効果がどのような機序で発現しているかは不明な点が多い。筆者はこれまでに、GLP-1 アゴニストであExendin 4が、遊離脂肪酸によるアポトーシスを小胞体ストレス抑制を通じて、阻害することを解明した。Exendin 4 はERストレスにより活性化される転写因子CHOP発現およびアポトーシスを抑制することを証明した。また抗アポトーシス因子として知られるcIAP-1の減少が、飽和脂肪酸によるアポトーシスを促進することがわかり、現在その機序について検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現在上記の結果を得たうえで論文の一つを執筆中であり、計画はおおむね順調といえる。
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今後の研究の推進方策 |
1. 現在執筆中の論文の投稿が目標である。 2. さらなる抗アポトーシス因子の検討、その作用機序解明に向けて実験を進める予定である。 3.現在の研究成果を国内外の学会で発表し、発信していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
実験費用、研究成果発表のための旅費として使用する予定である。
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