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2013 年度 実績報告書

メトホルミンによる大腸化学発癌予防の検討

研究課題

研究課題/領域番号 24790714
研究機関横浜市立大学

研究代表者

細野 邦広  横浜市立大学, 附属病院, 助教 (50537339)

キーワードメトホルミン / 大腸癌 / 化学予防
研究概要

大腸polyp,大腸癌などは全世界的に増加傾向でありその対策が求められる。これまで薬剤による化学予防は数多く検討されてきたが,NSAIDsが重篤な心血管イベントで頓挫したことによりまだ確立されたものはない。大腸腫瘍は肥満・高インスリン血症・脂質異常症
などとの関連や,低アディポネクチン血症によるAMPKの低下が腫瘍の促進因子であるという報告があり,その病態改善が化学予防につながる可能性がある。糖尿病の治療薬として臨床応用されているメトホルミンはAMPKのagonistであり、その内服者が非内服者と比較し各種癌の発生が低いことが報告され化学予防薬の可能性が指摘されている。本研究においてメトホルミンの化学予防のメカニズムを明らかにするために,メトホルミン投与前後での正常上皮,polypの増殖・アポトーシス, AMPK-mTOR pathwayの免疫染色,遺伝子発現の解析を行った。
切除予定の大腸polypを有する患者に切除前に正常上皮,polypより生検を施行し,また直腸のACF数をカウントした。1カ月間のメトホルミン250mgの内服の後にpolyp切除を行い,初回と同様の検査を行い,前後で比較を行った。
メトホルミン投与前後でACFは減少した。正常上皮ではKi-67,PCNAの低下を認めが,polypでは変化は認めなかった。LKB-1は正常上皮に軽度発現していたが,polypでは発現しておらず,前後の変化は認めなかった。AMPKは正常上皮で前後で増加を認めたが,polypでは変化はなかった。メトホルミンは正常上皮においては増殖を抑制したが,polypにおいて増殖抑制は認めなかった。またアポトーシス誘導効果は認めなかった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Colon epithelial proliferation and carcinogenesis in diet-induced obesity.2013

    • 著者名/発表者名
      Takahashi H, Hosono K, Endo H, Nakajima A.
    • 雑誌名

      J Gastroenterol Hepatol.

      巻: Suppl 4 ページ: 41-47

    • DOI

      10.1111/jgh.12240

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Factors predicting the presence of small bowel lesions in patients with obscure gastrointestinal bleeding.2013

    • 著者名/発表者名
      Sakai E, Endo H, Taniguchi L, Hata Y, Ezuka A, Nagase H, Yamada E, Ohkubo H, Higurashi T, Sekino Y, Koide T, Iida H, Hosono K, Nonaka T, Takahashi H, Inamori M, Maeda S, Nakajima A.
    • 雑誌名

      Dig Endosc.

      巻: 25 ページ: 412-420

    • DOI

      10.1111/den.12002. Epub 2012 Dec 17.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Diagnosis of biliary cystadenoma by peroral video cholangioscopy.2013

    • 著者名/発表者名
      Watanabe S, Sato T, Hosono K, Kobayashi N, Endo I, Nakayama T, Inayama Y, Nakajima A, Kubota K.
    • 雑誌名

      Endoscopy

      巻: 45 ページ: 835-837

    • DOI

      10.1055/s-0033-1344330.

    • 査読あり
  • [学会発表] 機能性食品や補助食品の消化器疾患における役割 エイコサペントエン酸(EPA)は大腸上皮の増殖を抑制しACFを減少させる 二重盲検無作為対照試験2013

    • 著者名/発表者名
      日暮 琢磨, 中島 淳
    • 学会等名
      第21回 日本消化器関連学会週間
    • 発表場所
      グランドプリンスホテル新高輪(東京都港区)
    • 年月日
      20131009-20131012

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公開日: 2015-05-28  

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