NADPHオキシダーゼ(NOX)の活性異常に伴う過剰なReactive Oxidative Speices (ROS)産生は組織修復機転障害を起こす。スーパーオキシドディスムターゼ1(SOD1)はRac1を介してNOXの制御に関与する。本研究ではSOD1とNOXによるROS産生制御と肝組織修復機転の関連を調べた。SOD1変異マウスでは四塩化炭素慢性投与後の肝線維化、ROS産生が増悪した。SOD1の変異は肝星細胞のNOX、Rac1の活性、ROSおよびコラーゲンの産生を増強した。一方、SOD1の変異は肝再生に影響しなかった。肝星細胞でSOD1がNOXを制御しROS産生に重要であることが分かった。
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