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2013 年度 実施状況報告書

新型薬剤溶出性ステントの血管機能異常発現に与える効果についての検討

研究課題

研究課題/領域番号 24790732
研究機関東北大学

研究代表者

圓谷 隆治  東北大学, 大学病院, 助教 (30599882)

キーワード冠動脈疾患 / 薬剤溶出性ステント / 血管過収縮反応 / Rhoキナーゼ
研究概要

1年目の研究において第3世代薬剤溶出ステント(Drug eluting stent, DES)であるバイオリムス溶出ステント(Biolimus eluting stent, BES)では、第1世代DESで認められた異常血管反応が改善することが示唆された。
昨年度は、BESの異常血管反応抑制効果の機序として、冠動脈外膜のVasa vasorumに着目した。冠動脈外膜のVasa vasorumは、近年冠攣縮の機序として注目されている。我々は動物(ブタ)およびヒトの剖検組織を用い、冠動脈外膜のVasa vasorumの観察における新世代冠動脈イメージング・光干渉断層画像(Optical coherence tomography, OCT)の有用性を検討し、実臨床において冠動脈外膜のVasa vasorumを定量的に評価し、Vasa vasorumの様相を立体的に描出する手法を確立した。増生と炎症性変化を減衰し、冠動脈過収縮反応を軽減し得ることも確認した。第1世代DESであるシロリムス溶出ステント(Sirolimus eluting stent, SES)とBESを留置したブタ冠動脈外膜のVasa vasorumを、免疫染色標本、Micro CT、そしてOCTにて評価したところ、SESではVasa vasorumの増生がステントの端まで確認できたが、BESにおいてはその増加が抑制されていた。
以上の検討から、DESの異常血管反応に冠動脈外膜のVasa vasorum が関与し、BESの異常血管反応抑制効果の機序として冠動脈外膜のVasa vasorumの抑制効果が示された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

これまでの研究により第3世代DESが第1世代DESで認められた血管異常反応を改善しうること、その機序が冠動脈外膜のVasa vasorumによるものであることが示された。

今後の研究の推進方策

これまでの研究により第3世代DESが第1世代DESで認められた血管異常反応を改善しうること、その機序が冠動脈外膜のVasa vasorumによるものであることが示された。しかし現段階においてはまだ現象を捉えているのみであり、今後はその機序について分子生物学的検討を行う必要がある。また実臨床において同等の事が確認されるのか、薬剤による改善は認められるのかについて更に検討を薦めたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Important Role of Adventitial Vasa Vasorum in the Pathogensis of Coronary Hyperconstricting Responses After Drug-Eluting Stent Implantation in Pigs in Vivo2013

    • 著者名/発表者名
      Kensuke Nishimiya, Yasuharu Matsumoto, Jun Takahashi, Tomohiko Shindo, Kenichiro Hanawa, Yuhi Hasebe, Ryuji Tsuburaya, Takashi Shiroto, Kenta Ito, Hatsue Ishibashi-Ueda, Satoshi Yasuda, and Hiroaki Shimokawa
    • 学会等名
      American heart association scientific session 2013
    • 発表場所
      Dallas, USA
    • 年月日
      20131116-20131120
  • [学会発表] Important Role of Adventitial Vasa Vasorum in the Pathogensis of Coronary Hyperconstricting Responses After Drug-Eluting Stent Implantation in Pigs in Vivo2013

    • 著者名/発表者名
      Kensuke Nishimiya, Yasuharu Matsumoto, Jun Takahashi, Tomohiko Shindo, Kenichiro Hanawa, Yuhi Hasebe, Ryuji Tsuburaya, Takashi Shiroto, Kenta Ito, Hatsue Ishibashi-Ueda, Satoshi Yasuda, and Hiroaki Shimokawa
    • 学会等名
      ESC Congress 2013
    • 発表場所
      Amsterdam, Nederland
    • 年月日
      20130831-20130904

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公開日: 2015-05-28  

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