肥満と2型糖尿病は心血管疾患のリスク因子であり、発症機序の解明が急務である。転写因子KLF6は脂肪細胞分化を促進し、また高脂肪食を投与したKLF6ノックアウトマウスは体重増加や脂肪肝の形成が抑制されたため、肥満や2型糖尿病の病態形成におけるKLF6の関与が示唆された。 高脂肪食を投与した肝細胞、脂肪細胞、マクロファージそれぞれにおける特異的KLF6ノックアウトマウスの検討から、肝細胞と脂肪細胞におけるKLF6の関与が示唆された。特に肝細胞においてKLF6がPPARalphaの発現を間接的に促進する、という作用機序が示された。肥満と2型糖尿病の治療開発にもつながる興味深い知見であると考えられる。
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