今後の研究の推進方策 |
1. Sirt7ノックアウトマウスを用いた検討:平成24年度で病態モデルでの表現型解析はほぼ解析は終了したと考えられる。本年度は組織特異的ノックアウトマウスの解析を重点的に行う。 2. 組織特異的ノックアウトマウスを用いた検討:本年度は全身ノックアウトマウスで施行したすべての病態モデルを行い、いずれの細胞種におけるSirt7の欠如が病態形成に最も関与しているかを検討する。 3. 培養細胞での検討-Sirt7の標的分子の同定:培養心筋細胞・線維芽細胞・内皮細胞での機能アッセイは、平成24年度でほぼ終了したと考えられる。本年度はその分子機序をさらに詳細に検討するため、ChIPアッセイとプロモーターアッセイを行う予定である。また培養骨格筋細胞(C2C12 myoblastsとL6 myoblasts)の各分化段階においてSirt7をノックダウンあるいは過剰発現することで,骨格筋由来の血管新生因子や心保護因子の発現がどのように変化するかをウエスタンブロッティングとPCR法にて検討する予定である。 また核小体タンパクであるSirt7がどのようなメカニズムで培養細胞での機能制御に関与しているかを解明するために,Sirt7と結合するDNA結合タンパクの網羅的解析を行う.核タンパクを抽出後DNAビーズとインキュベートし,ビーズと結合したタンパクをSDS-PAGEにより分離し,質量分析計を用いてタンパク質の同定を行う.この解析によりSirt7の標的因子の同定を行い,Sirt7の創傷治癒機転における役割を明らかにする.
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