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2012 年度 実施状況報告書

心臓CTを用いた、急性冠症候群の責任、非責任冠動脈および心嚢脂肪評価

研究課題

研究課題/領域番号 24790771
研究機関横浜市立大学

研究代表者

小西 正紹  横浜市立大学, 附属市民総合医療センター, 助教 (60530152)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード画像診断 / 急性冠症候群 / 心不全 / 心嚢脂肪 / 冠動脈石灰化
研究概要

急性冠症候群を発症して当センターに入院し研究に同意を得られた患者に対し、心臓CTを施行した。心臓CTでは我々が独自に開発した方法を用いて心嚢周囲脂肪の量やCT値、冠動脈プラーク量やCT値、血管リモデリング、石灰化スコア、石灰化の位置(分布)、留置されたステントのアラインメントを測定した。各測定値と患者の臨床的背景や生理検査、画像診断データとの関係を明らかにするためのデータベースを構築した(心臓カテーテル検査で得られた冠動脈造影や心内圧、冠動脈内圧や血液サンプルデータも同様に評価する)。データを得た患者については、CTデータの経時的変化やイベント発症と内服薬や生活習慣との関連性を統計学的に解析し因果関係を明らかにする観察研究を行うため、経過を観察中である。
また下記のような未解明の病態も対象とするための検体採取を行った。①末梢血中のアディポネクチン、IL-6、TNFα、FFAを測定し、その値の心嚢周囲脂肪量、CT値との関係を明らかにする。②近年血糖値のみならず心血管への作用が報告されているGLP-1値や、その分解酵素DPP4の阻害薬が心嚢周囲脂肪や冠動脈プラークに及ぼす影響を検討する。
また冠動脈硬化の一表現形である拡張障害、心不全について心エコーや心臓MRIの計測値と心嚢周囲脂肪、冠動脈プラークがどう関係するかを検討するための症例も登録している。特に心不全に関しては、心拍数や腎機能の関係で良好な造影CT画像が得られないと予想される場合が多く、心電図同期下の単純CTを用いた撮像で心嚢周囲脂肪と冠動脈石灰化に関しての評価を行っている。単純CTで評価した患者を含めると1年間で77例の症例を撮像し、登録し得た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

1年間で77例の症例登録は、想定通りの症例数である。CTの撮影も滞りなく行われ、良好な画像が得られている。解析に必要な臨床データも、もれなく収集されている。

今後の研究の推進方策

登録された症例に関し、得られたデータベースから心臓CTで得られた心嚢周囲脂肪の量やCT値、冠動脈プラーク量やCT値、血管リモデリング、石灰化スコア、石灰化の位置(分布)、留置されたステントのアラインメントなどのデータと患者の臨床的背景や生理検査データとの関係を明らかにするための統計解析を行う。また患者から得られた血液検体を外注検査に提出し、血液検査データもデータベースに追加する。

次年度の研究費の使用計画

主に血液検体の外注検査に使用する。外注検査項目は脂肪の炎症マーカ数種類(たとえばIL-6、TNFα、MCP-1、PAI-1、adiponectin)などで、1検体5000円程度見込まれる。

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公開日: 2014-07-24  

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