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2012 年度 実施状況報告書

呼吸における神経可塑性の役割-睡眠中の上気道開存について

研究課題

研究課題/領域番号 24790803
研究種目

若手研究(B)

研究機関千葉大学

研究代表者

寺田 二郎  千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20400898)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワード国際情報交換
研究概要

4年計画の初年度としては、実験のセットアップと実験手技の確立を主に行った。
第一にラット、マウスにおける低酸素暴露(コントロールである室内気吸入、持続的低酸素、間欠的低酸素)を行えるようにセットアップした。低酸素に関しては、室内気(21% O2)と窒素(0% O2)の混合気により安定した10.5%O2(低酸素)暴露が繰り返し行えるようにした。持続的低酸素暴露と間欠的低酸素暴露を行っても実験動物の体重や体温に著明な変化がないことを確認(ただし低酸素暴露中は報告通り1℃前後低下することを確認)。実験にともなうストレスを与えても生存にも問題がないことを確認。実験後の順調な体重の回復を確認。
第二に、実験の技術的に横隔膜筋電図測定-具体的には、呼吸、横隔膜筋電図、脳波、中心体温を体外から長期間測定できる遠隔装置をラット体内に埋め込む手術における技術の確立。横隔膜筋電図電極を刺入する際に、気胸の合併症をきたさないように練習を繰り返し、技術を向上させた。低酸素暴露を行わないコントロールとほぼ類似した徐波睡眠・REM睡眠・覚醒が判定できることを確認した。また小動物における覚醒、徐派睡眠、レム睡眠などの睡眠ステージの判定、および各ステージごとの呼吸出力(1回換気量、呼吸回数)を解析できるように練習を重ねた。
第三に、各低酸素刺激における応答の違いを肺組織の細胞レベルで変化を検出できるか否かをフローサイトメトリーでプレリミナリー実験として行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

4年計画の初年度としては、実験系の確立と実験手技の向上がメインと考えていたため、おおむね順調に進展していると考えている。実験系の技術の向上、およびコントロール実験、刺激による変化の確認、正確な解析を重ねていくことにより、今後良好な実験結果が得られると考えている。発表できるような実験データは出ていないが、今後3年間継続することで良好な結果が発表できるよう努力したい。ただし自分の現況としては、大学病院呼吸器内科病棟における診療業務(病棟医長として)が主な毎日の仕事であり、外来・検査・病棟業務及び研修医/医学部学生の教育などと並行して研究を行っているため、時間を取るのが非常に難しいことを実感している。大学院博士課程の時やアメリカ研究留学時など基礎研究のみを行っていた時のように継続して研究を行えないことに少しずつ慣れ、その中でも実験を続け、研究成果をあげられるように努力したい。

今後の研究の推進方策

今年度は、4年計画の2年目として引き続き実験手技の確立、良好なコントロール実験を繰り返し、確実な実験結果が得られるように努力したい。特に間欠的低酸素刺激、持続的低酸素刺激、コントロールの室内気刺激で呼吸系にどんな異なる影響を及ぼすのかを、呼吸における神経(横隔膜、オトガイ舌筋)、気道/肺に注目して明らかにしたい。
また上記に記載したように、大学病院呼吸器内科病棟医長としての診療業務(外来、検査、病棟診療)と研修医/医学部学生教育の合間に、継続して研究を行えるような時間を見つける努力をしつづけなければと考えている。

次年度の研究費の使用計画

初年度に引き続き、実験動物、実験にともなう備品(薬品、抗体、プライマーなど)、データ解析に必要なPC関連備品/ソフト、知見を広めるための国内外の学会参加などに使用させていただいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Respiratory bronchiolitis and lung carcinoma2013

    • 著者名/発表者名
      Yoshihito Yamada, Jiro Terada, Koichiro Tatsumi, Chiyoko Kono, Masataka Tanno, Tamiko Takemura, Tetsuo Yamaguchi
    • 雑誌名

      Respiratory Investigation

      巻: in press ページ: in press

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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