研究課題
4年計画の2年次としては、引き続き実験手技の精度向上とセットアップの確立を行った。第一にラットマウスにおける低酸素暴露(コントロールである室内気吸入、持続的低酸素、間欠的低酸素)を継続的に行えるようにした。実験の技術的に横隔膜筋電図測定、オトガイ舌筋筋電図の電極埋め込み術の施行、脳波測定、術後の合併症減少(気胸)のための練習を引き続き行った。横隔膜に、電極を埋め込む際に気胸が頻発してしまうことが問題として挙げられた。電極を埋め込むための針を細く(23G)にし、横隔膜を貫かないように曲げるなどの工夫、気胸にすぐ気が付くように酸素飽和度モニターを行うなどの調整が必要であった。またオトガイ舌筋の筋電図電極埋め込みについては、術後の頚部周囲の出血、浮腫がつづいており、合併症による実験継続が困難となることが多く、手術時間の短縮、技術の向上が急務となった。また無拘束無麻酔マウス、ラットからの睡眠覚醒の判別をするための脳波測定に関しては、マイクロドリルを用いることで頭蓋骨の損傷が少なく、また硬膜外の出血を予防することが出来、検査データ検出に関しても概ね問題なかった。術後に脳波電極が外れてしまうことはなかった。当初の予定よりも、実験技術的な問題が発生しており、やや遅れているという状況である。無麻酔無拘束小動物から、呼吸、脳波、横隔膜筋電図、オトガイ舌筋筋電図を測定するという技術的な向上を必要とする実験系であるため、引き続き、継続して実験結果が得られるよう努力を積み重ねたい。
3: やや遅れている
4年計画の2年次としては、確実な実験結果が得られるような実験手技の確立をメインと考えると達成している。しかし当初の予定よりも、実験技術的な問題が発生しており、やや遅れているという状況である。無麻酔無拘束小動物から、呼吸、脳波、横隔膜筋電図、オトガイ舌筋筋電図を測定するという技術的な向上を必要とする実験系であるため、引き続き、継続して実験結果が得られるよう努力を積み重ねたい。
今後は、さらに本研究に時間を費やすような時間配分を行いたい。特に今年度は、4年計画の3年目として早急に実験系を確立、仮説にあげたような実験結果が測定できるようにしたい。本年(2014年)3月までは、大学病院呼吸器内科病棟医長として診療業務(外来、検査、病棟診療)と研究医/医学部学生教育に時間を費やすことが多くなってしまい、継続して研究が行うことが難しかったため、本年度は特に研究に集中できるよう努力をしたい。
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Eur J Radiol
巻: Epub ahead of print ページ: 0
10.1016/j.ejrad.2014.03.003
Intern Med.
巻: 52(24) ページ: 2727-2732