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2012 年度 実施状況報告書

治療標的としての肺癌新規幹細胞候補遺伝子の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 24790808
研究機関名古屋大学

研究代表者

長谷 哲成  名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (30621635)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2014-03-31
キーワード肺癌
研究概要

我々は肺癌幹細胞特異的に発現する遺伝子を探求するため、癌幹細胞を選択的に培養する方法として知られている各種成長因子を添加した無血清培地での足場非依存性培養による細胞塊(sphere)形成を肺癌細胞株の一つであるHCCXXXX株に対して行い、マイクロアレイを用いた発現解析にて通常培養とのmRNAレベルでの比較を行った。sphere形成細胞では肺で特異的に発現しているA遺伝子の発現が約6000倍に上昇していた。不死化ヒト正常気道上皮細胞を含む16の肺癌細胞株において、通常培養を行った場合の2遺伝子のmRNAレベルでの発現を解析したところ、多くの細胞株で本遺伝子は低発現であった。この中でHCCYYYY細胞株に対しsphere形成を行うと、HCCXXXX同様本遺伝子の発現は上昇していた。
一方、HCCXXXX細胞株を、sphere形成培養と通常培養を行い、マイクロRNAの発現を比較したマイクロアレイにおいて、miR-Aの発現が低くなっていた。miR-Aはweb上のでデータベースにおいて、A遺伝子をターゲットとしているため、miR-Aは肺癌幹細胞に抑制的に働く可能性を考え、miR-AをHCCXXXX細胞株に遺伝子導入し、sphere形成能を比較したが、明らかな差を見出すことはできなかった。
現在A遺伝子のノックダウン株を作成しているところであり、今後腫瘍形成能・増殖能等を検討する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計画書上、本年度はsphere形成細胞の腫瘍形成能の検討および、細胞表面マーカーの検討を行う予定であったが、施行できていない。一方で25年度に施行予定であった、マイクロRNAの検討に関してすでに着手しており、実験系としては確立できている。

今後の研究の推進方策

今後、上記A遺伝子に着目し、過剰発現株・ノックダウン株を作成し、腫瘍形成能等のphenotypeを確認する予定である。また、外科切除標本等のヒト検体での検討も行う予定である。

次年度の研究費の使用計画

次年度も本年度同様sphere形成のために各種成長因子、超低接着表面加工を施したディッシュ等の細胞培養関連品目や、実験動物、遺伝子導入のための試薬や、発現解析用試薬が必要であり、これらの購入に充てる予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] TIMELESS is overexpressed in lung cancer and its expression correlates with poor patient survival2013

    • 著者名/発表者名
      Yoshida K, Sato M, Hase T, Elshazley M, Yamashita R, Usami N, Taniguchi T, Yokoi K, Nakamura S, Kondo M, Girard L, Minna JD, Hasegawa Y
    • 雑誌名

      Cancer Sci

      巻: 104(2) ページ: 171-7

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The circadian clock gene BMAL1 is a novel therapeutic target for malignant pleural mesothelioma.2012

    • 著者名/発表者名
      Elshazley M, Sato M, Hase T, Yamashita R, Yoshida K, Toyokuni S, Ishiguro F, Osada H, Sekido Y, Yokoi K, Usami N, Shames DS, Kondo M, Gazdar AF, Minna JD, Hasegawa Y
    • 雑誌名

      Int J Cancer

      巻: 131 ページ: 2820-2831

    • DOI

      10.1002

    • 査読あり

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公開日: 2014-07-24  

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