• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実施状況報告書

癌関連線維芽細胞(CAF)を標的とした胸膜中皮腫の新たな治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24790815
研究機関香川大学

研究代表者

金地 伸拓  香川大学, 医学部附属病院, 助教 (60403789)

キーワード悪性胸膜中皮腫 / 線維芽細胞
研究概要

(1)PDGF-BBのELISA. 3種類の悪性胸膜中皮腫細胞(H28, H226, H2052)および3種類の正常肺線維芽細胞(HFL1, MRC5, IMR90)の培養液中に含まれるPDGF-BBの濃度をELISAにて測定した。その結果、H226細胞は0.28ng/mlであり、他はそれよりも低い濃度あるいは検出感度以下であった。
(2)TGF-b1のELISA. 3種類の悪性胸膜中皮腫細胞(H28, H226, H2052)および3種類の正常肺線維芽細胞(HFL1, MRC5, IMR90)の培養液中に含まれるTGF-b1の濃度をELISAにて測定した。その結果、線維芽細胞の培養液では0.5ng/ml前後、悪性胸膜中皮腫細胞の培養液では、細胞株により様々であった。
(3)chemotaxis. 3種類の悪性胸膜中皮腫細胞(H28, H226, H2052)の遊走能をchemotaxisにより評価した。線維芽細胞の培養液により、遊走能は亢進した。
(4)Matrigel assay. H28細胞の浸潤能をMatrigel assayにて評価した。HFL1の培養液ではH2052の培養液よりも高い浸潤能をもたらした。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

胸膜中皮腫細胞においては、EMTの導入に至らなかったことは昨年の経過で報告したとおりである。従って申請時に予定したEMT導入を基礎に行う研究の継続は困難である。しかし、chemotaxisによる遊走能の評価やMatrigel assayによる浸潤能の評価を予定どおりに行った。またELISAやchemotaxisにおいては、線維芽細胞の数を2種類から3種類に増やし普遍性を高めるようにした。これらのことから、おおむね順調に進展していると判断する。

今後の研究の推進方策

(1)悪性胸膜中皮腫細胞の遊走能に影響を与える因子を同定する。これまでの研究結果をふまえ、研究申請時に推測していたPDGFとTGF-b1以外の因子を検討する。具体的には、fibronectin、EGFおよびHGFを外因性に与えることより、遊走能の変化をchemotaxisにより評価する。さらに線維芽細胞培養液中のfibronectin、EGFおよびHGF濃度をELISAにより測定する。
(2)最終的に動物実験を行う。免疫不全マウスに胸膜中皮腫細胞を接種する。線維芽細胞を同時に接種することで、腫瘍形成に違いがあるかどうかを確認する。

次年度の研究費の使用計画

物品調達の効率化等により次年度使用額が生じた。
次年度使用額も併せて次年度も研究計画通りに遂行する。

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi