• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2014 年度 実績報告書

慢性酸化ストレスによる中枢ミネラルコルチコイド受容体の非ゲノム作用への影響

研究課題

研究課題/領域番号 24790834
研究機関東京大学

研究代表者

森 典子  東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任研究員 (80431857)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードミネラロコルチコイド受容体 / 非ゲノム作用 / 慢性酸化ストレス
研究実績の概要

慢性酸化ストレスのミネラロコルチコイド受容体の非ゲノム作用に対する影響を検討するために、生後3週零SDラットに片腎摘出および8%塩分食塩負荷を行った。脳内酸化ストレスレベルを4HNEおよびnitrotyrosine量をウェスタンブロッティング法により評価したところ、片腎摘出+塩分負荷群において発現の増加を認め、酸化ストレスが増加していることが確かめられた。
介入群として、ARB(アンギオテンシン受容体ブロッカー)、ヒドララジンという降圧薬を用いて血圧、脳内酸化ストレスレベルを評価した。血圧はARB,ヒドララジンともに同程度まで低下していたが、脳内酸化ストレスはARBで有意に低下していた。
この状態での海馬CA1におけるfield EPSPsのアルドステロン投与による変化を検討したところ、塩分負荷群、塩分負荷+ヒドララジン群においてfEPSPsの上昇が消失した。
ミネラロコルチコイド受容体の非ゲノム作用が消失する原因を検討するため、海馬スライスおよびHEK293を用い、酸化ストレスを加えた際の膜のミネラロコルチコイド受容体の発現量を検討した。
すると酸化ストレスにより細胞質のミネラロコルチコイド受容体発現に変化は認められないものの、膜のミネラロコルチコイド受容体の発現低下がみられた。
海馬においてミネラロコルチコイド受容体の非ゲノム作用は記憶の獲得に重要であることがすでに分かっており、慢性の酸化ストレスは、膜のミネラロコルチコイド受容体の発現を低下させることによって消失させていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Oxidative Stress and Mineralocorticoid Receptor Signaling in the Brain: Possible Therapeutic Targets for Dementia2015

    • 著者名/発表者名
      Fumiko Kawakami-Mori and Tatsuo Shimosawa
    • 雑誌名

      Ann Clin Exp Hypertens

      巻: 3 ページ: 1-6

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Fibroblast growth factor 23 accelerates phosphate-induced vascular calcification in the absence of Klotho deficiency2014

    • 著者名/発表者名
      Jimbo R, Kawakami-Mori F, Mu S, Hirohama D, Majtan B, Shimizu Y, Yatomi Y, Fukumoto S, Fujita T, Shimosawa T
    • 雑誌名

      Kidney Int

      巻: 85 ページ: 1103-11

    • DOI

      10.1038

    • 査読あり
  • [学会発表] 妊娠時ストレスによる胎児成長後の影響~塩分感受性高血圧と脳内エピジェネティクス変化2015

    • 著者名/発表者名
      森 典子、下澤 達雄、広浜 大五郎、藤田 敏郎
    • 学会等名
      日本内分泌学会
    • 発表場所
      ホテルオークラ・東京
    • 年月日
      2015-04-23 – 2015-04-25

URL: 

公開日: 2016-06-01  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi