高血糖、高血圧および脂質代謝異常を伴うメタボリックシンドロームは、それらの病態の強さと期間を“Metabolic Memory”として、エピジェネティクスの変化により細胞内に記憶する。本研究ではメタボリックシンドロームモデルラットを1年3カ月間飼育し、腎臓疾患を導くエピジェネティクス変化を、腎臓糸球体血管内皮細胞のDNAメチル化変化により解析した。その結果、約2,000遺伝子が候補として見つかった。メタボリックシンドロームによりDNAメチル化が減少した遺伝子が数多く検出され、その中には炎症に係わる遺伝子が11遺伝子、血管新生および糸球体血管内皮細胞の形成に係わる遺伝子が6遺伝子検出された。
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