研究課題/領域番号 |
24790868
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
加納 崇裕 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20374324)
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キーワード | 脳・神経 / 脳神経疾患 / オートファジー |
研究概要 |
神経変性疾患におけるMULとFIP200の発現とニューロン変性の関係を検討する目的で、過去に剖検されたパーキンソン病、オリーブ橋小脳萎縮症、筋萎縮性側索硬化症、脳腫瘍(健常側)の病理検体の大脳皮質、小脳皮質に対して、抗FIP200抗体ならびに抗MUL抗体による免疫組織染色を引き続き行っていく予定であったが、平成25年度から職場での勤務状況が大きく変更され、病院臨床業務の負担が大きく増えたため、実験に割く時間が著しく減少し研究は全く進展していない。そのため、研究費も全く使用することがなかったので、繰り越し申請を行い平成26年度に実験を継続して行う予定である。病院業務の負担が減る予定であり、昨年度より実験に時間を取ることが可能と考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初、研究に費やす予定であった時間が十分に確保出来ず、大幅に遅れている。特に細胞系、ウイルスベクター作成の基礎実験にかかる時間は確保出来ていない。昨年度においては免疫組織染色にも時間を割くことが出来ず、研究費も全く使用できていない。
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今後の研究の推進方策 |
病理学的検索を中心に進めていくこととする。免疫組織染色は今後症例を集め、神経変性疾患におけるFIP200とMULの発現状態を検討することで、その二つの蛋白質の変性疾患への関わり、オートファジー機構の破綻が神経変性疾患の発病プロセスに関わることを証明するものになると考える。最近、筋萎縮性側索硬化症の発病にオートファジー機構の破綻の関与を示唆する研究成果も報告されている。これ以外にもパーキンソン病やアルツハイマー病などの他の神経変性疾患についても関係性を証明したい。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は診療などの病院業務への従事により研究に費やす時間が十分に確保出来なかった。そのため購入予定であった消耗品類や実験器具類の購入に研究費を使用できなかった。本年度は研究へ割く時間を増やし遅れている分を取り戻す予定である。 昨年購入できなかった抗体などの免疫組織染色に必要な消耗品の購入、染色に必要な物品の購入、また免疫電気泳動などに使用する器具の購入に研究費を使用する予定である。更にこれらの実験結果を発表するための諸経費として使用する。
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