研究課題/領域番号 |
24790869
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
若佐谷 保仁 弘前大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (10598725)
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キーワード | 神経科学 / 認知症 / アルツハイマー病 / バイオマーカー |
研究概要 |
AβアミロイドモデルマウスTg2576とTgCRND8、神経原線維変化(NFT)と神経細胞死モデルマウスTgTauP301L、α-synucleinモデルマウスTgαSYN、amyloid-NFT-神経細胞死マウス2xTgAPP+/-Tau+/-、DLB common formモデルマウス3xTgAPP+/-Tau+/-SYN+/-の繁殖飼育を引き続き行った。 各モデルマウスにおいてMorris water maze試験による行動障害を経時的に検討した。このうちTgCRND8マウスでは8週齢からNonTgマウスと比べて水面下のゴールに到達する潜時と水泳距離が延長し、最も早期に学習障害が出現した。14月齢までの検討で学習障害は経時的に進行した。 各モデルマウスにおいて脳抽出液、血漿、脳脊髄液中のAβ40、Aβ42、Aβ oligomer、tauのELISAを経時的に測定してその自然経過を明らかにした。脳をTBS、SDS、ギ酸の3段階で抽出すると、Aβの蓄積はSDS分画に最も多く認められ、加齢と共にさらに増加した。 Tg2576モデルマウスに抗Aβ抗体による治療介入を行い、脳Aβ蓄積量およびAβアミロイド沈着の減少を認めた。 弘前大学神経内科もの忘れ外来の患者の血液、脳脊髄液のAβ40、Aβ42、tauの測定を行い、アルツハイマー病でAβ42の低下、tauの増加が特徴的に認められ、健常群との鑑別に感度特異度とも80%以上で診断に有用なことを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各モデルマウスの繁殖を行い、検討に必要な検体をほぼ確保した。経時的な病理所見の検討を完了した。各モデルマウスにおいて脳抽出液、血漿、脳脊髄液中のELISA測定を経時的に行った。ヒトでの検体のELISA測定を行った。マウスにおける治療介入を開始した。
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今後の研究の推進方策 |
DNA microarray解析による疾患関連遺伝子発現と新たなbiomarker候補の探索を各モデルマウスの脳、脳脊髄液、血液で行う。抗Aβ抗体に加えて抗Aβ oligomer抗体、gamma-secretase阻害薬、抗tau抗体を用いた治療介入を行い、amyloidosisの改善、行動障害の検討を行う。 脳microdialysis法によるbiomarker測定を行う。
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