本研究では家族性Fahr病(IBGC)の遺伝子解析を行った.家族性IBGCの発端者に対して次世代シーケンサーを用いてエクソーム解析を行ったところ,疾患責任遺伝子であるSLC20A2遺伝子に新規変異c.516+1G>Aが確認された. 頭部CTで3世代にわたり石灰化病変を認めた. 臨床症状としては発端者および母に安静時振戦などのパーキンソン症状を認めた.子は無症候だが石灰化病変を認めた.家系内で遺伝子変異の有無と石灰化病変の有無は対応していた.末梢血RNAを用いたreverse-transcript PCR解析から, c.516+1G>Aによってエクソン4のスキッピングが生じることが確認された.
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