末梢神経障害でしばしば障害の中心部位となる下肢感覚神経において、軸索イオンチャネルの機能を評価することは従来困難であった。本研究の目的は、①神経近傍針電極を用いて下肢感覚神経の軸索機能評価の方法を確立する事と、②①を用いて有痛性糖尿病性神経障害患者の下肢感覚神経を評価し病態を解明することであった。現在までに下肢感覚神経である腓腹神経での軸索機能を評価する検査方法を確立した。また糖尿病性神経障害患者においても評価を行い、下肢感覚神経でイオンチャネル機能の変化が起きている事を示した。通常の神経伝導検査よりも鋭敏に糖尿病性神経障害を評価できる可能性が示された。
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