研究課題
B細胞刺激因子(BAFF)は、BAFFレセプター(BAFFR)を受容体として作用するB細胞分化・生存に必須のサイトカインであるが、神経系におけるその作用は不明である。これを明らかにするために実験を行った。昨年度の研究では、マウス神経細胞にBAFFRが発現していることを証明し、このBAFFRシグナルが神経保護作用を持つことを示した。更に、筋萎縮性側索硬化症(ALS)のモデルマウス(mSOD1マウス)を利用してmSOD1/BAFFR-/-マウスを作製したところ、mSOD1/BAFFR-/-マウスで神経変性が増悪しており、この作用がB細胞非依存的にもたらされることを示した。更に、今年度の研究では骨髄キメラモデルを作成し、骨髄由来の細胞のBAFFR欠損が、上記マウスで認められた神経変性増悪に無関係であることを示した。以上より、BAFFRが神経細胞に発現しており、BAFFによる神経保護作用がB細胞や骨髄由来細胞非依存的に、神経細胞に直接的に作用している可能性を見出した。
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Journal of Neuroimmunology
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