慢性炎症性脱髄性根ニューロパチー(CIDP)患者/多巣性運動ニューロパチー(MMN)患者血清をヒト血液神経関門(BNB) in vitroモデル作用させて,BNBの破綻を引き起こす分子メカニズムを解明した.典型的CIDP/ MMN患者血清を作用させるとBNB構成内皮でのバリアー機能を反映する電気抵抗値が低下し,tight junction関連蛋白であるclaudin-5蛋白量が低下した.更にMMN患者血清中に含まれるBNB構成内皮に対する自己抗体と血清を作用させることでBNB構成内皮からautocrineに放出されるVEGFがBNB破綻を惹起させる重要な分子であることを明らかとした.
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