DNA修復欠損遺伝病である色素性乾皮症A群(XP-A)における進行性の神経障害が酸化的DNA損傷サイクロプリンの蓄積による神経細胞死と関係するか明らかにするため、同損傷に対するモノクローナル抗体(CdA-1)を作製した。性能解析の結果、抗体はサイクロプリンの内cyclo-dA(cdA)に特異的に結合することがわかった。また、本抗体を用いた測定系により、フェントン反応処理DNA中のcdAの定量測定が可能となった。さらに、cdAオリゴ導入ヒト細胞中のcdAの蛍光免疫染色も可能となった。XP-Aマウス肝臓DNA中に対照より多量のcdA蓄積が測定できるようになり、本格実験への準備が完了した。
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