研究実績の概要 |
研究の開始が遅れたため、申請期間中に十分な成果発表を行うことが出来なかったため、平成27年度も延長申請を行い、国際学会での発表を行った。 (1)国立精神・神経医療研究センター小児神経科との共同研究により神経筋疾患の患児39名を対象として研究を行った。我々が開発した表面筋電図の定量解析法であるClustering Index (CI)法を用いると、15例の神経原性疾患のうち7例、24例の筋疾患のうち14例を正確に診断することができた。さらに脊髄性筋萎縮症患児7例中4例、Duchenne型筋ジストロフィー患児12例中9例は本方法により正確に鑑別できた。以上の結果から、CI法は小児の神経筋疾患においても、侵襲性が低く、かつ神経原性疾患と筋疾患との鑑別に有用な方法であることを明らかになった。特に針筋電図に伴う疼痛による侵襲が大きい患児においては針筋電図検査の代替手段としても期待できると考えられた。 (3)本研究の成果は昨年度に引き続き、American Academy of Neurology (AAN) annual meeting (Washington DC, 2015)において発表した。また第20回板橋区医師会医学会において、若手医師奨励賞の最優秀賞を受賞した。
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