私達は食事から得られるエネルギーを使うことで運動や体内の機能調節 (例えば体温維持) しているので、このエネルギー代謝の制御システムが破綻すると様々な失調を来す。効率の良いエネルギー代謝活性の新規測定法を用いてエネルギー代謝制御に関わる新しい因子を探索した。その因子は飢餓状態になると細胞内で増加することに加えて、エネルギー産生に関わる酵素の活性を高めることが明らかになった。今後はがんや糖尿病のようなエネルギー代謝制御に関与している疾患にこの新規因子がどのように影響しているのかを調べて、これら疾患の予防や治療に対する新たな知見が得られるように研究を進めていく。
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