今後の研究の推進方策 |
平成24年度のマウス投与実験に用いたムチン型硫酸化多糖化合物であるフコイダンを分子量により大分子、中分子、小分子に分離精製する(以上は、神戸天然物化学(株)に委託する)。 In vitro において、刺激した血管内皮細胞と単球細胞に各分子量に分離精製したフコイダンを投与し、細胞接着阻害効果について検討する。最も細胞接着阻害効果の高い分子量のフコイダンを2 型糖尿病モデルマウス(db/db マウスおよび高脂肪食負荷BL6 マウス)に経口投与し、対象(非硫酸化多糖投与)群と比較して腹腔内投与ブドウ糖負荷試験、インスリン負荷試験にてインスリン抵抗性の変化を検討する。 また、内臓脂肪組織を採取し、組織学的にマクロファージや脂肪細胞のサイズの変化を検討する。内臓脂肪組織よりRNA を抽出し、F4/80, MCP-1, TNF-α, IL6, iNOS などの炎症関連遺伝子や, PSGL-1, P-selectin, ICAM-1 などの接着分子のmRNA の変化を検討する。また肝臓組織における中性脂肪含量や組織学的変化を検討し、内臓脂肪組織と同様に炎症関連遺伝子のmRNA 発現の変化についても検討する。 さらに、当大学研究施設にあるIVISR SPECTRUM(Xenogen)と小動物用CT を用いて、経口投与した薬剤が、内臓脂肪組織へ吸収、分散しているか確認を行う。
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