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2013 年度 実績報告書

PI3キナーゼとGLP-1シグナルの膵β細胞における役割と新規糖尿病治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 24790939
研究機関東京大学

研究代表者

諏訪内 浩紹  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60624939)

キーワード糖尿病
研究概要

当研究グループは、膵β細胞特異的PI3Kノックアウトマウスを中心に解析し、PI3キナーゼ(PI3K)/Aktがインスリン分泌の調節に重要な役割を果たしていることを解明してきた。単離膵島のマイクロアレイ解析より、アポリポタンパク質、コレステロールのトランスポーターであるABCA1、LDL受容体が低下しており、脂質代謝異常が生じていることが示された。また、GLP1受容体の発現低下や、チトクロームp450などのミトコンドリア関連遺伝子の発現が著明に低下していることが解明された。GLP-1アナログを投与した実験では、膵β細胞特異的PI3Kノックアウトマウスではインスリンの分泌は抑制され高血糖が生じた。また、経口ブドウ糖負荷試験では血糖上昇がある程度抑えられることより、膵β細胞外作用が予想された。また、PI3K依存的なmicroRNA発現調節解析のために、単離膵島のmicroRNAマイクロアレイ解析を行った。その結果、1157プローブ中、32のmicroRNAの発現が増加、36のmicroRNAの発現が低下していた。In silico解析により、mir-223などmicroRNAの一部がABCA-1など脂質代謝遺伝子の発現を低下させることが予想された。現在、GLP-1アナログの膵α細胞に対するグルカゴン抑制など、膵β細胞以外の作用機序についても解明を行なっている。glucagon-CreノックアウトマウスをPI3K flox/floxマウスと交配し、膵α細胞特異的PI3Kノックアウトマウスを作成し、解析を開始した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 肥満と生活習慣病2014

    • 著者名/発表者名
      諏訪内浩紹、植木浩二郎
    • 雑誌名

      日本医師会雑誌

      巻: 143巻・1号 ページ: 34-38

  • [雑誌論文] 膵β細胞のインスリンシグナル2014

    • 著者名/発表者名
      諏訪内浩紹、植木浩二郎
    • 雑誌名

      Current Therapy

      巻: 32 ページ: 331-334

  • [学会発表] 膵β細胞におけるPI3キナーゼとGLP-1シグナルの解明2014

    • 著者名/発表者名
      諏訪内 浩紹, 植木 浩二郎, 岡崎 由希子, 梅原 敏弘, 笹子 敬洋, 小林正稔, 窪田 直人, 門脇 孝
    • 学会等名
      第57回日本糖尿病学会年次学術集会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      20140522-20140524
  • [学会発表] Analysis of GLP-1 signaling and class IA phosphatidylinositol 3-kinase in pancreatic β cells.2013

    • 著者名/発表者名
      Hirotsugu Suwanai, Yukiko Okazaki, Takahiro Sasako, Toshihiro Umehara, Motoharu Awazawa, Kohjiro Ueki, Takashi Kadowaki
    • 学会等名
      Asia-Pacific Diabetes and Obesity Study Group symposium
    • 発表場所
      Tokyo, Japan
    • 年月日
      20131012-20131012
  • [学会発表] 膵β細胞におけるPI3キナーゼとGLP-1シグナルの解明2013

    • 著者名/発表者名
      諏訪内 浩紹, 植木 浩二郎, 岡崎 由希子, 笹子 敬洋, 梅原 敏弘, 粟澤 元晴, 門脇 孝
    • 学会等名
      第34回日本肥満学会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20131011-20131011

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公開日: 2015-05-28  

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