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2013 年度 実施状況報告書

内分泌・代謝疾患モデルにおけるインフラマソーム作用機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24790951
研究機関自治医科大学

研究代表者

川島 晃  自治医科大学, 医学部, ポストドクター (60624913)

キーワード炎症 / 翻訳後修飾 / インフラマソーム
研究概要

本研究課題は、炎症経路の一つであるインフラマソームの作用機序を明らかにすることによって内分泌代謝疾患に対する新規治療薬や予防法の解明に繋がる知見を得ること目的としている。研究課題のうちの一つであるインフラマソーム活性化機構の解明に関する研究に関して、我々は分子複合体であるインフラマソーム自身を単離して、質量分析法を用い構成分子の解析を行なった結果、新規結合分子の候補を得た。この分子は、既知のインフラマソーム構成分子の一つであるNLRP3と結合することを免疫沈降法により明らかにした。また、血球系の細胞株にこの分子を強制発現させた結果、インフラマソームの活性化に抑制的に働くことを明らかにした。この分子は、E3ユビキチンリガーゼであり、ユビキチン修飾を介してインフラマソームの活性化機構に影響を与えていると考えている。現在、我々は①この分子がインフラマソームの活性化機構に与える影響を詳細に明らかにしようとしている。具体的には、インフラマソーム構成分子のユビキチン化の検出や、ユビキチン化の阻害がインフラマソーム活性化に与える影響を明らかにしようとしている。次に②内分泌代謝疾患モデルマウスを用い、この分子の発現調節が疾患の発症にどのような影響を持つかを明らかにしようとしている。上記研究計画に従い、インフラマソームの作用機序を明らかにすることによって、本研究課題の目的である内分泌代謝疾患に対する新規の治療標的を見つけようとしている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

インフラマソーム自身が難溶性の分子複合体であるため、当初計画していた免疫沈降法による精製が出来なかったため、濃度勾配遠心法による精製を行なった。また、その他にも実験系に変更・工夫が必要であったため、質量分析法を用いたインフラマソーム構成分子の解析系の確立まで時間が掛かった。現在、実験系が確立し、結合分子の候補も得られ、実際にインフラマソームの活性化機構に影響を与える結果が得られている。その結果、当初2年で本研究を行なう計画であったが、3年間に延長した。

今後の研究の推進方策

①我々が見つけた新規インフラマソーム構成分子が、インフラマソームの活性化機構に与える影響を詳細に明らかにしようとしている。この分子がE3ユビキチンリガーゼであるため、具体的には、インフラマソーム構成分子のユビキチン化の検出や、ユビキチン化の阻害がインフラマソーム活性化に与える影響を明らかにしようとしている。次に②内分泌代謝疾患モデルマウスを用い、この分子の発現調節が疾患の発症にどのような影響を持つかを明らかにしようとしている。上記研究計画に従い、インフラマソームの作用機序を明らかにすることによって、本研究課題の目的である内分泌代謝疾患に対する新規の治療標的を見つけようとしている。

次年度の研究費の使用計画

本研究計画のひとつであるタンパク複合体インフラマソームの質量分析法による解析の為の実験系の確立に時間が掛かった。その為、得られた新規構成分子のインフラマソーム活性化に対する機能解析や疾患モデルマウスを用いた解析は、1年期間を延長して平成26年度も行なうことになった。
平成26年度は、新規機能分子に関して細胞株を用いた機能解析や、疾患モデルマウスを用いた解析に研究費を使う予定である。

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公開日: 2015-05-28  

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