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2013 年度 実績報告書

急性転化慢性骨髄性白血病に対する新規分子標的療法の構築

研究課題

研究課題/領域番号 24790962
研究機関東京大学

研究代表者

佐藤 智彦  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (90553694)

キーワード白血病幹細胞
研究概要

造血幹細胞マーキングマウスEvi1-GFPノックインマウスにBCR-ABLを導入したEvi1レポーターCML-CPマウス、及びCML-CPモデルマウスp210 BCR-ABLトランスジェニックマウスによるEvi1レポーターCML-CPトランスジェニックマウスの解析を行い、Evi1陽性細胞は未分化なLSK分画にあり、白血病原性が高いことを明らかにした。さらにEvi1ヘテロノックアウトマウスとp210 BCR-ABLトランスジェニックマウスの交配によりCML-CP発症が遅延し、CML-CP発症におけるEvi1の重要性が示唆された。Evi1レポーターCML-BCマウス(BCR-ABL遺伝子とNUP98-HOXA9遺伝子の共強制発現による)の解析により、CPモデルと異なり、より分化したLK分画にEvi1陽性細胞が多く存在し、Evi1陽性細胞が高い白血病原性を持つことを明らかにした。CML-BCにおけるEvi1経路の重要性を示すために、Evi1ヘテロノックアウトマウスによるCML-BCモデルを作製した。CML-BCはドナー細胞としてEvi1野生型及びヘテロ型双方の骨髄細胞から発症を認めた。Evi1野生型もしくはヘテロ型CML-BC白血病細胞を連続骨髄移植したところ、野生型CML-BCが全例移植可能であったのに対し、ヘテロ型CML-BCではCML-BCを発症することができなかった。これより、Evi1発現を50%に低下させることでCML-BCの病勢を弱めることが明らかになった。CML-BCモデルのEvi1高発現LK細胞は、CML-CPモデルのEvi1高発現LSK細胞)に対して約2倍のEvi1発現量を示した。Evi1高発現CML-CP LSK細胞も、CML-CP LK細胞もin vitro, in vivoともにABLキナーゼ阻害薬ニロチニブに抵抗性を示した。さらに野生型骨髄にBCR-ABLとEvi1を共発現させることにより、CML-BC様の白血病を呈した。以上より、Evi1はCML幹細胞に重要な因子であり、CMLの進展に重要な因子であることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Evi1 Defines Leukemia-initiating Capacity and Tyrosine Kinase Inhibitor Resistance in Chronic Myeloid Leukemia2014

    • 著者名/発表者名
      Tomohiko Sato, Susumu Goyama, Keisuke Kataoka, Ryo Nasu, Takako Tsuruta-Kishino, Yuki Kagoya, Arika Nukina, Katsuyoshi Kumagai, Naoto Kubota, Masahiro Nakagawa, Shunya Arai, Akihide Yoshimi, Hiroaki Honda, Takashi Kadowaki and Mineo Kurokawa
    • 雑誌名

      Oncogene

      巻: xxx ページ: xxx

    • 査読あり
  • [学会発表] Evi1 Defines Leukemia-initiating Capacity and Tyrosine Kinase Inhibitor Resistance in Chronic Myeloid Leukemia2014

    • 著者名/発表者名
      Tomohiko Sato, Susumu Goyama, Keisuke Kataoka, Ryo Nasu, Takako Tsuruta-Kishino, Yuki Kagoya, Arika Nukina, Katsuyoshi Kumagai, Naoto Kubota, Masahiro Nakagawa, Shunya Arai, Akihide Yoshimi, Hiroaki Honda, Takashi Kadowaki and Mineo Kurokawa
    • 学会等名
      AACR 2014 annual meeting
    • 発表場所
      San Diego, CA, USA
    • 年月日
      20140405-20140409

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公開日: 2015-05-28  

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