研究課題/領域番号 |
24790980
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研究種目 |
若手研究(B)
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
松本 勇人 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70528083)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 腫瘍マーカー |
研究概要 |
申請者はこれまでに白血病の予後に関わる可能性のある68遺伝子を抽出したが、本研究ではこの中から予後予測可能な腫瘍マーカーとしての資質をもつ遺伝子を臨床転帰がすでに判明している過去の多数の白血病初発時の骨髄サンプルを用いて同定することが本研究の第一の目標である。さらに申請者は、わずか9つの遺伝子セットで白血病の予後を予測しうる可能性があることを見出しており、この遺伝子セットの有用性を検証しキット化することで臨床の場での実用化を目指すことが第2の目標である。(方法)臨床転帰が判明している過去の骨髄サンプルのうち予後良好の経過をたどったものと予後不良の経過をたどったものをそれぞれ20から30例選定し、候補遺伝子の発現を免疫染色またはin situ hybridization法にて検討する。蛋白、mRNAの発現が予後不良の経過をとった骨髄サンプルで多く発現していたものを腫瘍マーカーとして選定する。(実績)まず腫瘍マーカー候補遺伝子の選定であるが、DNAマイクロアレイシステムにより選ばれた68遺伝子の中で予後不良群と、予後良好群の間で著しく発現に差がみられる遺伝子を複数選び出した。これら腫瘍マーカー候補遺伝子に対応する蛋白に対する抗体が入手可能であれば免疫組織化学的な方法で、入手不可能であればオリゴDNAプローブを利用したin situ hybridization法にて骨髄サンプルでの発現の検討を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
極めて興味深い遺伝子は見つかっているが、その蛋白に対応する抗体を入手し、免疫染色を行っても骨髄組織で充分に染色されないなどテクニカルな問題でつまづいている。抗体が市販されていないものに対しては、オリゴDNAプローブを利用したin situ hybridization法を今後行う予定。
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今後の研究の推進方策 |
免疫染色の精度を上げる。積極的にオリゴDNAプローブを利用したin situ hybridization法を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
骨髄組織での免疫染色、in situ hybridizationをさらに進める。
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