研究課題
本年度の研究により以下の成果を得た。(結果) AiolosはTh2細胞において発現し、その発現はIL-4/Stat6シグナルに依存していた。2. Aiolos発現CD4+ T細胞ではIL-13産生は亢進しておらず、Aiolos発現はTh2細胞のサイトカイン産生を増強しないことが示唆された。3. OVA誘導性アレルギー気道炎症を惹起したWTマウスの肺ではAiolosの発現が亢進していた。一方、Dectin-2欠損マウスにHDM誘導性アレルギー気道炎症を惹起した際はWTマウスと比して気道炎症が減弱するにもかかわらず、肺内Aiolos発現がさらに増強していた。4. Papain誘導性自然型アレルギー気道炎症を惹起したWTマウスの肺内で、T細胞、自然型リンパ球2(ILC2)におけるAiolosの発現は健常マウスと同程度であった。また、Aiolos発現ILC2においてIL-5産生の亢進は認めなかった。これらの結果より、自然型アレルギー性気道炎症においてILC2でAiolos発現が増強しないこと、また、ILC2におけるAiolos発現はTh2サイトカインの産生に関与しないことが示唆された。(結論)AiolosはTh2細胞に発現し、T細胞依存的なアレルギー性気道炎症を誘導したマウスの肺内においてその発現が亢進する。一方、アレルギー性気道炎症が減弱したDectin-2欠損マウスの肺では、WTマウスと比べてAiolos発現が増強しており、Aiolosはアレルギー性炎症の制御に関与している可能性が示唆された。また、ILC2の活性化にはAiolosは関与していない可能性も示された。
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