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2013 年度 実績報告書

抗原特異的T細胞制御による関節リウマチ治療戦略の創出

研究課題

研究課題/領域番号 24790990
研究機関東京大学

研究代表者

庄田 宏文  東京大学, 医学部附属病院, 助教 (20529036)

キーワード関節リウマチ / CD4陽性T細胞 / HLA-DRエピトープ / ペプチド療法 / 制御性T細胞
研究概要

関節リウマチ(RA)における抗原特異性CD4陽性T細胞の病態への関与についての研究を、自己抗原BiPに対する免疫応答の観点から研究を進めてきた。平成24年度までにエフェクターT細胞に認識されるBiPeff epitope、制御性T細胞に認識されるBiPregエピトープの同定に至っている。今年度はBiPeffエピトープについて、このエピトープ刺激によりRA患者PBMCからのIL-17, IFN-gamma産生が亢進すること、BiPeffエピトープに対するPBMC増殖反応の強さはRA活動性、抗BiP抗体値との有意な相関などRA病態に関与していることがわかった。またBiPregエピトープによりBiPeffエピトープ活性が抑制されることも証明した。以上より、RA患者においてはBiPeffエピトープ特異的T細胞が活性化しており、健常人ではBiPregエピトープにより行われる抑制がきかないことがRA病態において重要な点であること考えられた。一方でHLA-DRテトラマーによる解析は、新規技術でもあり、その特異性についてT細胞受容体のクローニングと再構築による機能解析を行うことで検討中である。
今年度はBiPregエピトープ経口投与によるマウス関節炎治療実験の再検と、抑制機序の解析を行った。BiPregエピトープを投与されたマウスでは、脾臓におけるCD25+Foxp3+制御性T細胞の増加、IL-10産生の増加、およびエフェクターT細胞増殖の低下が確認された。経口免疫寛容の機序により制御性T細胞が誘導されたことが抑制のメカニズムと考えられたが、ヒトへの応用可能性についてペプチドの修飾を含めて検討を行っている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Egr-2 transcription factor is required for Blimp-1-mediated IL-10 production in IL-27-stimulated CD4+ T cells.2013

    • 著者名/発表者名
      ① Iwasaki Y, Fujio K, Okamura T, Yanai A, Sumitomo S, Shoda H, Tamura T, Yoshida H, Charnay P, Yamamoto K.
    • 雑誌名

      Eur J Immunol.

      巻: 43 ページ: 1063-1073

    • DOI

      doi:10.1002/eji.201242942

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Transcription factor early growth response 3 is associated with the TGF-β1 expression and the regulatory activity of CD4-positive T cells in vivo.2013

    • 著者名/発表者名
      ② Sumitomo S, Fujio K, Okamura T, Morita K, Ishigaki K, Suzukawa K, Kanaya K, Kondo K, Yamasoba T, Furukawa A, Kitahara N, Shoda H, Shibuya M, Okamoto A, Yamamoto K.
    • 雑誌名

      J Immunol

      巻: 191 ページ: 2351-2359

    • DOI

      doi: 10.4049/jimmunol.1202106

    • 査読あり
  • [学会発表] autoantigen Bip-specific CD4+ T cells in rheumatoid arthritis

    • 著者名/発表者名
      庄田 宏文、藤尾 圭志、山本 一彦
    • 学会等名
      第50回日本臨床分子医学会学術集会.
    • 発表場所
      東京国際フォーラム
  • [学会発表] autoantigen Bip-specific regulatory T cells in rheumatoid arthritis and thier therapeutic application.

    • 著者名/発表者名
      庄田 宏文、藤尾 圭志、山本 一彦
    • 学会等名
      第57回日本リウマチ学会総会.
    • 発表場所
      京都国際会議場
  • [学会発表] 関節リウマチにおける抗原特異的T細胞応答

    • 著者名/発表者名
      庄田 宏文
    • 学会等名
      第41回臨床免疫学会総会
    • 発表場所
      海峡メッセ
  • [産業財産権] ペプチド、及びそれを含む医薬組成物2013

    • 発明者名
      山本 一彦、藤尾 圭志、庄田 宏文
    • 権利者名
      国立大学法人 東京大学
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      特願2013-82683
    • 出願年月日
      2013-04-11

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公開日: 2015-05-28  

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