研究課題
Tim-1はKim-1としても知られており、CD4+T細胞の免疫応答を調節し、腎組織内において障害された尿細管によって発現される。Thサブセット(Th1/Th2/Th17)や制御性T/B細胞は自己免疫疾患の病因に寄与することが知られている。今回の研究は抗Tim-1抗体であるRMT1-10をコントロールIgGとループスモデルマウスとして確立しているMRL-Faslprマウスに週2回腹腔内投与を3ヶ月齢から16週間施行した。その結果、有意に生存率は改善し、リンパ節腫脹・皮疹増悪は改善を認めた。さらに腎機能改善、蛋白尿低下、抗DNA抗体低下、リンパ球浸潤の程度は改善した。Th1/17免疫応答の全身・局所共に低下したが、制御性B/T細胞は増加していた。RMT1-10治療群はまた、糸球体免疫グロブリン・C3沈着は低下しており、細胞増殖・アポトーシスも改善していた。尿中・腎組織中Kim-1は減少しており、これらは尿細管間質障害の改善を反映していると考えられた。RMT1-10はループス腎炎モデルマウスを改善し、自己免疫性腎炎において新たな治療として有用である可能性が考えられた。
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Lupus
巻: (in press)
Am J Physiol Renal Physiol.
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